「動物病院の選び方」について
我が家のメグがアレルギーからくる外耳炎にかかったこと、専門医にかかる経緯のなかで、動物病院を選び直す事となりました。
アレルギーについての投稿はこちら→http://blog.catsitter-medel.jp/2016/01/05/1219/
ここで言う動物病院とは…
猫たちを病気だけでなく、『長生きのできる、質の良い健康管理』を見据えた、ホームドクターです。
どんな飼い主さんも、そのつもりで今の病院に通っていると思います。
ただ、猫は予防接種などを定期的に行う犬と違って「どこかが悪くならないと、病院にかからない」ということもあり、『長生きのできる質の良い健康管理』という面での動物病院との関わりが薄いという事実があります。
現在は、検尿や血液検査などの健康診断で定期的に通う飼い主さんも増えましたが…
外出をさせない(散歩などがない)動物である猫を、病気でもないのに連れて外に出るという行為自体、飼い主としては躊躇してしまいがちです。
そういった事情もあり、どうしても病院との関わりが「対処療法をお願いする」関係だけになってしまいがちです。
ホームドクターとして全般を任せられる病院との付き合い方、そもそも、そういったことを受け入れてくれる動物病院の選び方というものは、あるのでしょうか。
我が家の経験を書いていきます。
メグをはじめ、わが家のすべての猫が長いことお世話になっていた病院。K病院。
もちろん、メグの外耳炎も診ていただいていました。
再発を繰り返すものの、連れて行くと、それなりに治る。
しかし、完治しない…
K病院さんは、その外耳炎がどんな理由から発生しているのかを気にしてくれることは、ありませんでした。
「アレルギーということは無いですか?」と過去に聞いた際も、「この子は耳の管が狭いんですよ」と返されて、おしまいでした。
その後も何度となく繰り返すことになっても、原因究明をしようという姿勢はありませんでした。
耳垢をとり、いつもの薬を処方する。
結局、メグが重篤な状態になり、他院でセカンドオピニオンを受けた結果、アレルギーの専門医を受診することになりました。
その際に「もう、こちらで出来ることはないので、専門医に行って欲しい」と丸投げ状態で放り出されました。
セカンドオピニオンが、機嫌を損ねてしまったのです。
本当に途方に暮れました。
…K病院さんには、我家の猫は4匹(外の猫たちのことも合わせると6匹ですね)全員お世話になっていました。
ホームドクターとして、信頼していたからです。
最長老のミックについては、歯についていつも相談していました。
歯石をとるべきかどうか?と言う相談に、明確な判断をもらうことはありませんでした。
「したければするという感じでしょうか」といったような回答でした。
黒猫たちと同居がうまくいかないキース。
それを相談すると、「多頭飼育は猫にとって、ストレスなんですよ」という回答だけが返ってきました。
私たちからすれば「申し訳ない」と猫たちに謝りたくなる、どうしようもないと落ち込むような回答ばかりでした。
(この内容は、医学ではなく行動学の範疇なので、相談する相手が違ったのかも知れません)
こういった相談ごとを、何かしらの診療のついでに何度となくお話しましたが、そのたびに「またその話か(混んでるのに)」という態度をとられてしまい、遠慮するようになりました。
K病院さんは「対処療法をお願いする」病院で、ホームドクターではなかったのだと気が付きました。
今、とても苦しんで知る猫がいる飼い主さんには、最高の病院です。
実際、とても混雑しており常に2時間は待つ状態でした。
対処療法がうまいことを皆、分かっているのです。
しかし、トータルで診てもらうホームドクターのつもりだった私には、不満足となりました。
私は何を見ればよかったのだろう?と改めて考えてみました。
そのひとつとして言えることは、動物病院、獣医に「余裕」が存在するか?ではないのかと思いました。
(金銭的な余裕という意味では、ありません)
例えば、待合室に「健康診断をおすすめします」といったような、手作りのようなポスター。
よく見かけませんか?
「キャンペーンをやっています!」「今ならいくらです!」…
このK病院さんには、一切ありませんでした。
健康増進を促す施策などへの勧誘が、病院のどこにもなかったのです。
K病院さん。獣医は数名いるのですが、院長以外はほぼ「サブ」でしかなく、常に院長がフル回転でした。
だから、相談事をしたいと思っても、こちらが気を回して「またにしよう」と遠慮していました。
これは、私の個人的な感想かもですが…待合室にある植木がいつもカラカラで。
いつ来ても、植木が弱っていました。
かわいそうだなと、本当に気になっていました…
そして、他愛のないことのようですが…
季節のイベントごと(ハロウィーンやクリスマス)で院内を飾る…ということもありませんでした。
今思えば、こういったところにも「余裕の無さ」を感じとることが出来ます。
余裕が無いというより、病院の方向性を知ることが出来るポイントだと思います。
「健康診断を!」という営業ポスターのしつこさがひどい!
そんな病院も、考え方によっては「そこが重要だと思っている!」ということなのかも知れません。
ホームドクターとして猫の全般を診てほしい。
そう思ったら、私たちは動物病院の「余裕」を見ることが、一つの判断基準だと思います。
猫は、人の何倍ものスピードで歳をとります。
人間の遠慮や、躊躇が取り返しのつかない結果になる可能性もあります。
そうならないように、相談に親身に乗ってくれる病院や、検査などを促してくれる病院を探していくべきだと思います。
専門的知識がないとしても、そうではなくてもホームドクターは成り立つと思います。
専門的知識が必要な症状だと判断できる。
その対処を、私たち患者と考えてくれる。
専門医との連携を、快く受け入れてくれる…そうであれば、何も問題は無いのだと思います。
自分たちの家族である猫のことを、どういった視点から診てくれるのか。
そこを、私たちも見極めなければならないと、実感しました。
この看板、今、お世話になっているホームドクターの動物病院です。
こんなひとこと、素敵だと思います。
私たちもこれから、猫たちのホームドクターを探していきます。
また、記事を書いていこうと思います。